vol.017 2007年03月31日(土)

【ページ数】:19ページ目
【説明】:迷彩水着で左手で足ひれを持ち下を見つめるショット
【作品名】:目線の先には

 元世界ジュニアミドル級チャンピオンの輪島功一さんはボクシングの試合中によそ見をするという破天荒は技を使用したことで知られています。人は他人の目線を追ってしまうことが多い性質を利用し、相手の目線を背けさせその間にパンチを打ち込むという技です。これと似た例ですが、マジシャンはネタ元を絶対に見ないようにし、観客の注意を別のところに引きつけるように全く逆の位置にあるものに目線を持って行くことが鉄則だそうです。ネタ元を見てしまえばばれてしまいますからね。Mr.マリックさんはサングラスをつけて登場しその鉄則を打ち破ったことで知られています。このように人間心理を巧みにつき、相手の興味を自分の意図する方向へ持って行く技術は様々な分野に見られます。前回レビューした18ページ目、今回レビューする19ページ目はそのいい例だと思います。
 18、19両ページともカメラ目線ではありません。絵里ちゃんは足下を見ているようですが、何を見ているのかその対象物が写真には収められていません。絵里ちゃんの目には何が映っていて、何をしている様子をカメラに収めたのか気になってしまいます。前ページのショットでは「○○」と何か言葉を発している様子であり想像力豊かにさらに考えさせられてしまいます。一例を挙げてみます。19ページ目のショットでは左手に足ひれを持っていることから、18ページ目のショットはその足ひれを履いているところか脱いでいるところであり、それがなかなかうまくいかない様子だと推測(想像とも妄想ともいう)されます。一つのショットを長く見ているとこんなどうでもいいことを考えてしまいます。(笑) (ぶっちゃけ言うとこのショットをレビューするのは難しい!)